白内障手術予約は現在1か月~2ヵ月待ちとなっております。
白内障とは
濁り方によって症状はさまざまですが、メガネをかけても見えにくい、かすみ、ダブってみえる、まぶしいなどの症状があります。
白内障は日常で不便を感じていないのであれば、手術を急ぐ必要はありません。「白内障で見えにくい」「日常生活で不便を感じる」「運転免許の更新ができない」などの不自由が生じてきたときが手術時期になります。
まれに眼の状態のよっては早めに手術をお勧めする場合もあります。
白内障手術と合併症
プレチョップ法
硬くなった水晶体の核をあらかじめ2分割、4分割、6分割、8分割にしてから超音波をかける方法で、超音波をかける時間の短縮、手術中の後嚢(こうのう)破損のリスクを軽減、眼に負担をかけない安全性の高い手術を提供しています。
(正岡氏プレチョッパーコンバイン、正岡氏核サスティナーを使用)
手術合併症
当院では、高度な技術と最新の設備で、安全性の高い手術を受けられるよう、また受けられる方全員にご満足していただけるように細心の注意をはらって、最大限の努力をしておりますが、手術は100%安全ではなく、手術による合併症を避けることはどの術者にもできません。眼の状態によって手術中・手術後に起こりうる合併症があります。
手術中の合併症
ヒモが弱ければレンズを入れるために特殊なリングを使って手術しますが、広範囲に断裂が起こりうるとレンズが挿入できない場合もあります。また、レンズを眼内に縫い付ける手術(縫着術)に切り替える場合もあります。
服用されている方の中には、手術中に拡げている虹彩の緊張が低下し、小さくなったりゆらゆら動いたりして手術が困難になる場合があり、またそれ以外にも色々な手術時の合併症が起こりうる可能性もあります。服用されていることをあらかじめ申告していただいていると、虹彩の動きに注意して手術をすることができます。
上記のいずれかの手術中の合併症において硝子体手術が必要と判断した場合には後日専門医のいる病院にご紹介させていただき再手術が必要になることもございます。
手術後の合併症
麻酔が切れるとしばらくは違和感や異物感が続いたり、目薬をさすとしみる感じがしたりすることはあります。また手術直後は白目から出血し、白目が赤くなることがありますが、見え方に影響はなく10日~1カ月程で自然に消失します。
手術後、定期的に受診されることをお勧めします。
白内障以外に疾患があると手術をしても視力が出にくい場合があります。また手術前の眼の状態によっては角膜内皮減少による水疱性角膜炎、黄斑浮腫、ぶどう膜炎などを合併することがあり追加で治療が必要になることもあります。
眼内レンズについて
眼内レンズには単焦点レンズと多焦点レンズの2種類があります。
あなたのライフスタイルに合った眼内レンズを一緒に選択していきましょう
ライフスタイルに合わせた
『眼内レンズ』の選び方(例)
*多焦点眼内レンズでは、見え方に慣れるまで時間がかかることがあります。また、ピントの合いにくい距離を見るときや小さな字を見るときはメガネが必要になることがあります。
単焦点眼内レンズとは
遠く、近く、中間のいずれか一つにピントが合うレンズです。ピントが合う箇所以外はメガネが必要になります。
生活の中でどの距離の作業を長くしているか、現在どの作業のときにメガネをかけているかなどを教えていただき、メガネをかけないで見たい距離を遠く、中間、近くの中からご相談の上で決めています。
多焦点眼内レンズとは
複数にピントが合うレンズのことです。選定療養の対象になります。
多焦点眼内レンズを使用する白内障手術を受ける場合、当院では選定療養の費用として、通常の診療費とは別にレンズ代をご負担いただきます。
選定療養とは、患者さんご自身が選択して受ける追加的な医療サービスで、その分の費用は全額自己負担となります。令和2年4月より、術後の眼鏡装用率の軽減を目的とした多焦点眼内レンズを使用する白内障手術は、厚生労働省が定める選定療養の対象となりました。
当院は多焦点眼内レンズの白内障手術を行う医療機関として届出をしています。多焦点眼内レンズをご希望される患者様には詳細をご説明いたします。
多焦点眼内レンズは進行した白内障以外に眼の疾患がなく「夜間の運転が少ない方」「色を扱う職業でない方(花屋、精肉店、画家、歯科医師)」、「脳の認知機能・判断能力が低下していない年齢の方」でメガネをかける頻度を減らしたい方に適しています。当院では多焦点眼内レンズをご希望の方には手術前に適応検査を受けていただき、多焦点眼内レンズ特有の副症状が強くなることがあらかじめ予測される方にはお勧めしておりません。
多焦点レンズの副症状
手術後快適な視生活を送っていただくためには、スタッフへ具体的にあなたの日常生活の内容や趣味などを伝えていただくことが大切です。
眼内レンズは現在発展途中で若いころの水晶体に優る眼内レンズは残念ながら存在はしませんが、眼内レンズの種類は多様化しています。手術前の検査、手術前の生活の聞き取りや手術後の見え方のご希望に沿って眼内レンズの種類を決めるようになります。
選定療養の多焦点レンズの場合はご相談の上でレンズの種類を一緒に決定しますが、保険適応の単焦点眼内レンズについては取り扱いのある種類の中から、一人ひとりの眼の状態に合うよう医師が最終決定するようになります。